勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い!シリーズ

勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い!落ちこぼれにも充分価値はあるんだぜ!
パーティーリーダーであり勇者のジョブを持つリヒトが告げる。

「悪いが今日でクビだ」

「そうか、まぁ良いや」

 リヒトとは幼なじみだ。

 「今迄ずっと仲間で支え合いながらやっとここまで来た」俺がそう思っていると思っているのか?

 そんな風に思っているのは、お前だけだぜ。

 剣聖のケイト

 聖女のソニア

 魔法使いのリタ

 五人揃ってSランクパーティー『ブラックウイング』そう呼ばれていた。

やや中二病な名前だがまぁリヒトは勇者だから可笑しくないな..

確かに最近の俺は取り残されていた。

ジョブの差で成長した3人に能力が追いついていないのは事実だな仕方ない。

だから、別にクビになっても良いと思っていた。

だってそうだろう? 腐ってもSランクパーティーのメンバーなんだぜ、俺も。

此処を出れば、幾らでも次がある。

こいつ等が凄いだけで他のSランクパーティーならまだ通用するし、Aランクまで落とせば恐らく引くてあまただ。

その位の価値はあるんだよ。

「ついて来れないのは分かっているだろケイン」

「そうだな、勇者として大きな舞台に立つんだろう…俺も一度で良い、そこに連れていって貰えないか?」

一応こう言って置いた方が良いだろう。

此奴の狙いは解っている、リタが欲しいんだろう? だから俺を追放したいんだろう? リタだって魔法使いだ付いていけてないよな?

「勇者とし大きく飛躍するには大きな手柄が必要なんだ。残念ながらお前とじゃ無理なんだ。なぁ分かってくれよ、パーティーを抜けてもお前が親友なのは変わりないからな。」

リーダーが言うなら仕方ないだろうな…

他の奴はどうなんだ。

 俺は元恋人であるリタの目を見た。

 彼女ももう昔の優しい目をして居ないし少し濁っている。

「私もリヒトの意見に賛成だわ!貴方はもうこのパーティーについていけないじゃない。きっと近いうちに死ぬか大怪我をするわ..さっさと辞めた方が良い…これは貴方の事を思って言っているのよ」

「リタ…そうか…そうだよな」

まぁ、そう言うだろうな!

俺と目を合わせないんだからな。

ふと、リタの左手に目が行く。

薬指には見覚えのない指輪があった、これは多分リヒトが買い与えた物だろう。

俺の指輪はもうしていない…まぁ解っているけどね。

他の三人も同じ指輪をはめていた。

まぁそう言う事だ…

俺は親友に彼女を寝取られていた、そう言う事だ。

「リタ…婚約は解消で良いんだな」

「….」

「君の口から聴きたい」

「もう、貴方を愛していない」

そんな事は…もうとっくに気が付いていたさ…

「大人しく村に帰って田舎冒険者にでもなるか、別の弱いパーティーでも探すんだな」

「そうだな、俺は他にいくさ…」

 こいつは俺とリタが婚約していると知っていて寝取ったんだな。

まぁいいさ…

親友だと思っていたのにな..

お前が欲しいって言うなら…リタも置いて去ったよ…馬鹿野郎。

リヒトは勝ち誇った顔で俺を見ている。

思いっきり、俺をあざ笑っているんだな。

何をしても優秀で、顔も良くて、強くて、おまけに勇者に選ばれた。

そんなお前が、おれは自慢だったんだ。

リタは確かにおれの恋人だったが、それもお前のパーティに居るからなんだぞ…馬鹿野郎。

俺にはお前が一番だからよ。

本音で言えよ。

「さようなら、ケイン」

「情けない男だケイン!」

「貴方より!リヒトの方が素敵だわ」

 三人の幼なじみが一斉に罵倒してくる…結構堪えるははこれ..

あのリタまでもが俺を睨み付けていた。

「そんな目で見ないで、もう立ち去ってよ!」

「解ったよ」

同じ言葉でも「普通のお前に言われたかったな…」

「余り酷い事言うなよ リタ。ケインだって俺の親友なんだからな」

「そうね。私も言い過ぎたわ。ごめんねケイン」

「リタ、もう恋人じゃない…それで良いんだな」

「ごめんなさい」

「良いよ、今度会った時は笑って話そうな…世話になったな。四人とも幸せに暮らせよ!」

「それじゃ、パーティから抜けてくれるんだな!」

「ああ、お前達は世界を救えばいいんじゃない。じゃぁな、俺は他のパーティでも探すわ」

 さようならだ…

【裏】

リヒトは本当に馬鹿だな…何で魅了なんてスキル使うんだよ。

それが解ったら、死刑になるんだぞ、それは勇者でもお構いなくな。

俺は黙っててやるよ。

俺がリタと付き合ったのは、それしか選択がないからだ。

お前は勇者だ、黙ってても、聖女のソニアと剣聖のケイトは嫁になるだろう..

そうするとリタと俺が余るから、結婚と言う話になったんだぞ。

これからの人生、死ぬまで勇者パーティーで過ごすならそれしか選択はないだろう?

恐らく気が遠くなるほど長い間5人で過ごすんだからな。

歳をとるまで冒険の旅…終わる頃にはいい歳なんだぜ…

リタだって最初はお前が好きだったんだ、だけどただの魔法使いがあのメンバーに入れるわけ無いだろう?

だから、余りもの同士でくっついた…それが真相なんだ。

俺達には選択の余地がなかった。

だから、2人で好きになるように積み上げてきた。

そこからなんだぜ。

なぁリヒト、お前馬鹿だ…元々嫁になる運命の2人、お前が受け入れればそこに加わる1人。

そんな人間に魅了かけてどうするんだよ…彼奴ら凄くプライドが高いから幾ら愛していても、魅了を掛けていたなんて知ったら殺されるかもしれないぞ?

死ぬまで掛け続けるか、適当な時に解いて、土下座でもするんだな、まぁ下手すれば殺されるかもしれんが知らん。

リタにだけは死ぬ気で謝れ、それだけだ。

まぁ良いや…

リタは兎も角、俺は勇者なんて大嫌いだ。

聖女なんて大嫌いだ。

だって名誉の為に大金を捨てさせられる仕事なんだぜ。

冒険者ってワイバーンを狩れば1体でも大金が入るんだ(日本円で500万位)だがよ勇者パーティだと国に所属するから無料。

回復魔法何か足を繋げればそれこそ大金だ(日本円で400万)だけど聖女だから無料奉仕。

そして、最後は魔王と戦って死ぬか生きるか…究極の貧乏くじだよな?

だけどよ! 幼馴染が成っちまったんだ….放置できんよな?

だからつきやってやるしか無い…それだけだったんだ。

親友だから付き合ってやった…それだけだ。

だからもういいや…俺との友情は要らないんだろう?

あばよ…親友。

ソロになった途端、俺の周りは騒がしくなった。

「私達とパーティー組みませんか?…その私ケインさんに憧れていました」

「俺の所きませんか? 結構面良い女もいますよ?」

「ブラックウイングなんて糞だわ…だってリヒトさんのハーレムパーティーじゃないですか? 私達はケインさんの方が好きです…絶対満足させますから」

「誘ってくれてありがとうな! 少しゆっくりしたいんだ…だけど、こんな俺を気遣ってくれてありがとう!」

「「「ケインさん」」」

なぁ解るだろう?

幾ら落ちこぼれでもS級の落ちこぼれ、なんだよ…俺は、言っていて虚しいがな。

毎日頑張って銅貨や銀貨しか稼げない奴らからは俺は成功への切符なんだ。

だってそうだろう?

俺はソロで何とかワイバーンまで狩れるんだぜ…

ワイバーンをそれこそ、5匹も狩れば1何年も遊んで暮らせる。

そんな奴、普通の冒険者からしたら涎もんだろう?

だから「復讐」なんてしなくて良いんだよ…普通に幸せに..暮らせるんだからな。

お金があったから、暫く冒険者を休むことにした。

このままじゃ終わってしまいそうだから…ギルドの酒場で酒を飲み、新人達と話した。

案外、昔の自分達を見ているようで…良いな。

ブラックウイングは遠征専門、たまにしか帰って来ないから遭わないから丁度良い。

「まさかケインさんが俺たちのパーティーに入ってくれるなんて思いませんでした」

「良いんだ..まぁ俺も追い出されて暇だからさぁ」

そう、俺はCランクのパーティー「ドラゴンの牙」に入る事にした…

「しかし、何で俺たちの所に?」

「そうそう、ソアラもターニャも驚いてたな…嘘、なんでSランクのケインさんがうちに入ってくれたのって目をまわしていましたね」

「まぁ、あいつ等、ケインさんのファンだからそのまま彼女にしちまっても…」

「馬鹿言うな…そういう冗談は辞めろよ!お前ら、あいつ等好きだろう? それにあいつ等だってお前達が好きなんだと思うぞ…大丈夫だ、俺は仲間の女に手を出す様なクズじゃない」

「だけど良いんですか?俺たち実力が上がらず冒険者辞めるかどうか考えていて..だったら解散しちまおうかななんて思ってたのに」

「だからだよ! お前達が追放を選んで居たら俺は此処には居ない、解散を選ぶようなお人よしだから俺は此処にいるんだ」

「可哀想でしょう?仲間を追放するなんて!」

「お前凄く良い奴だな…俺がドラゴンの牙を直ぐにAランクまで押し上げてやる」

「有難うございます」

「俺も、寂しいから、お前らみたいに彼女でも探すかね…」

「はぁー探す必要無いでしょう? Sランクで単独でワイバーンを倒すケインさん…そんな優良物件女が欲しがらない訳無い」

「そんなもんかね」

「あのですよ? もういいや…ケインさんがうちに入ってから女の冒険者の入団希望が80人も居るんですよ? これ絶対ケインさん目当てですって」

「嘘だろう…」

「本当ですって、「剣姫ルリーダさん」から「アイスドールのセリナ」A~Bランクの有名人ばかりです」

「本当だな」

落ちこぼれてみるのも悪く無い。

勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い!何て言えない 俺が考えた最大の復讐!
パーティーリーダーであり勇者のジョブを持つリヒトが告げる。

「悪いが今日でクビだ」

「そうか、まぁ良いや」

 リヒトとは幼なじみだ。

 「今迄ずっと仲間で支え合いながらやっとここまで来た」俺がそう思っていると思っているのか?

 そんな風に思っているのは、お前だけだぜ。

 剣聖のケイト

 聖女のソニア

 魔法使いのリタ

 五人揃ってSランクパーティー『ブラックウイング』そう呼ばれていた。

やや中二病な名前だがまぁリヒトは勇者だから可笑しくないな..俺は嫌いだけどね。

確かに最近の俺は取り残されていた。

ジョブの差で成長した四人に能力が追いついていないのは事実だな仕方ない。

だから、別にクビになっても良いと思っていた。

だってそうだろう? 腐ってもSランクパーティーのメンバーなんだぜ、俺も。

此処を出れば、幾らでも次がある。

こいつ等が凄いだけで他のSランクパーティーならまだ通用するし、Aランクまで落とせば恐らく女のパーティーなら体を使っても取りに来るぜ。

その位の価値はあるんだよ。

良く、仲間から追い出されて泣きそうな奴見るけど…自分の価値をちゃんと見ろよ。

高ランクなら…他に行けば良いだけだなんだぜ…

この間もAランクパーティー追放された盾使い見かけて…トボトボ歩いていたからDランクの女パーティー紹介してやったんだわ。

まぁ地味な女が多くて俺の好みじゃ無いからな…

1週間後には「ハーレムをありがとう」ってスゲー感謝されたぞ。

そりゃそうだろう…ゴブリン狩ってようやく生活している女たちが…彼奴が入った事でオーガが狩れるんだぜ。

日給4人で2万の貧乏人が日給5人で80万に早変わり…(解りやすく日本円にしています)

必死で繋ぎ止める…当たり前なんじゃないかな?

「ついて来れないのは分かっているだろケイン」

「そうだな、勇者として大きな舞台に立つんだろう…俺も一度で良い、そこに連れていって貰えないか?」

まぁ形上は辞めたくない振りをするけどな…

此奴の狙いは解っている、リタが欲しいんだろう? だから俺を追放したいんだろう? はっきり言えよ! 女々しいな!

「勇者とし大きく飛躍するには大きな手柄が必要なんだ。残念ながらお前とじゃ無理なんだ。なぁ分かってくれよ、パーティーを抜けてもお前が親友なのは変わりないからな。」

確かにお前は親友だった。

だが、「ある時」から親友と思ってない。

そして、他の女も信用していない。

 俺は恋人であるリタの目を見た。

 彼女ももう昔の優しい目をして居ない。

知っていたさぁ…もう俺のリタじゃない。

「私もリヒトの意見に賛成だわ!貴方はもうこのパーティーについていけないじゃない。きっと近いうちに死ぬか大怪我をするわ..さっさと辞めた方が良い…これは貴方の事を思って言っているのよ」

「リタ…そうか…そうだな」

そう言うと思っていたよ!

俺と目を合わせないんだからな…だが実際に聴くと本当に堪えるな。

心の準備をしていてもな。

ふと、リタの左手に目が行く。

薬指には見覚えのない指輪があった、これは多分リヒトが買い与えた物だろう。

俺の指輪はもうしていない…解っていても悲しい気持ちになる..

他の三人も同じ指輪をはめていた。

まぁそう言う事だ…

俺は親友に彼女を寝取られていた、そう言う事だ。

そんな事は…もうとっくに気が付いていたさ…

「大人しく村に帰って田舎冒険者にでもなるか、別の弱いパーティーでも探すんだな」

「そこ迄は言われたくない….まぁ他のパーティにでも行くさ…」

 こいつは俺とリタが婚約していると知っていて寝取ったんだな。

知っていたよ…

親友だと思っていたのにな..

リヒトは勝ち誇った顔で俺を見ている。

思いっきり、俺をあざ笑っているんだな。

何をしても優秀で、顔も良くて、強くて、おまけに勇者に選ばれた。

そんなお前が、おれは自慢だったんだ。

そんな、俺にそんな目を向けるんだな。

リタは俺の女だったんだ..他の2人だって俺は好きだったんだ…

だって心から親友と呼べる仲間だと思っていたんだぜ…

命より大切そう思ってる位にな。

「さようなら、ケイン」

「情けない男だケイン!」

「貴方より!リヒトの方が素敵だわ」

 三人の幼なじみが一斉に罵倒してくる…結構堪えるなこれ..

あのリタまでもが俺を睨み付けていた。

「こんな指輪いらない! もう立ち去ってよ!」

そうか…

「解ったよ…」

「余り酷い事言うなよ リタ、ケインだって俺の親友なんだからな」

「そうね。私も言い過ぎたわ。ごめんねケイン」

 言葉が出ない。どの顔して親友っていうんだよ…

まあ良いや、どうでも。

「世話になったな。四人とも幸せに暮らせよ!」

「それじゃ、パーティから抜けてくれるんだな!」

「ああ、お前達は世界を救えばいいんじゃない?(救えないよ)」

「とっとと行け」

 さようなら俺の仲間たち…そして地獄で待っているよ。

【裏】

随分前から知っていた…

リタに魅了のスキルが掛けられていた事も…

このスキルに掛かると、目が僅かながら曇るんだ。

リヒトじゃない…そう信じたかった。

だが、直ぐに気が付いてしまった…

リタは被害者だ…他の2人も被害者だリヒトだけが悪い。

だが、三人の心は可笑しくなり…性格も破たんしていった。

優しかったリタは居ない…

誰にでも優しかった彼女は、性欲の塊になり…平気で人を傷つける。

この間も子供がリヒトにぶつかっただけで攻撃魔法を放った。

「勇者の体は世界で一番大切なの..貴方の命よりもね」

もう、見ているのも嫌だった。

三人はまだ、俺を好きだという気持ちが無くなっていないが…消え去るのは時間の問題だ。

まさか俺が「勇者殺し」をしなくてはならない..そんな事になるなんて思わなかったよ…

「セレス」の様な事をしなくちゃいけないなんて夢にも思っていなかった。

俺は奴隷商に顔を出した。

「ケイン様! 奴隷が欲しいのですか?」

勇者パーティーだから顔を知られている。

普通に奴隷を購入するなら王都の大通りにある場所で買えば良い。良質な奴隷が購入できる。

だが、俺に必要なのは口の堅い信頼できる奴隷商人だ。

だからこそ、此処に来た。

「えぇ口が堅いと聞いたんだ」

「例え死んでもここであった事は話しません。奴隷商は信頼が命です。安心して下さい」

「実は金貨1枚で見目麗しい女性奴隷を譲って欲しいのです」

「金貨1枚ではまともな奴隷なんて買えませんよ、男ならともかく女なら。幾ら訳ありの当店でも足元を見すぎです。」

「違う、俺が欲しいのは見目麗しい廃棄奴隷が欲しいのだ」

「廃棄奴隷ですか?あんなゴミを金貨を出してまで買うのですか?すぐに死んでしまうし、女なら全員が性病持ちですよ。」

「但し、条件はつけさせて貰う。頭がしっかりしていて精神に支障をきたしてなく、しかも見目麗しい女性。そして重度の性病持ちが好ましい」

「銅貨の価値もない廃棄奴隷を金貨で購入してくれるのですから願ったりですが、何人程必要ですか」

「4人程、病気の種類が違う女が欲しい」

「性病の種類の特定ですか?、うちだけじゃ難しいですね。ただ伝手はあるのですぐにご用意致します。一刻ほどお待ち頂けますか?」

「ああ宜しく頼む」

「ではお部屋に案内しますから今暫くお待ちください」

「ご用意出来ました」

手入れされた綺麗な部屋にボロ布を纏った女が4人いた。

不潔で汚く浮浪者にしか見えない。体からはお風呂に入れて貰ってないのか糞尿の匂いがした。

食事事情も良くないのか皆痩せていた。

だが、よく見るとその顔立ちは一人として整ってない者は居なかった。

こうなる前は恐らく全員が美女、美少女だったのだろう。

彼女達をみた瞬間涙が止まらなくなった。

俺の人生は彼女達に比べたらまだ幸せだったに違いない。

恐らく彼女達はもう長くは生きられない。

奴隷商人は僕が泣き止むのを待っていた。

「一見問題なさそうですが、皆んなトリプルの性病持ちです。万が一でも抱いてしまったら、同じように死を待つ運命が待ってます。お気をつけ下さい。まぁやることやらなければ移る事はありません。ただ魔法薬でも治療ができないので本当に注意下さい」

「魔法薬でも治らない性病?」

(そういうものなのか?)

「治るなら治療して仕事させるでしょう。皆器量は良いんですから。治らないレベルの病気持ちならではの廃棄奴隷です。どんな秘薬でも、どれだけお金を掛けても絶対に治りません。ご存知の通り女神様は処女神、こういう病は嫌います、賭けても良いですよ、教会だろうが教皇だろうが聖女だろうが治せません」

「解った、全員貰っていく、、これで良いか?」

「金貨が3枚ほど多いですが」

「口止め料とこれで風呂に入れて綺麗な服に着替えさせてくれ」

「畏まりました。ですがそれでも多いと思われますが」

「後は謝礼だ、綺麗になった者から馬車に乗せるように頼む」

「畏まりました」

金は沢山ある。あいつ等が苦しんでくれるなら幾ら使っても構わない。

僕は奴隷たちをあらかじめ購入しておいた家に連れ帰った。

あんな所に閉じ込められいて更に馬車に乗ったのだ。

疲れているはずだ。

だからとりあえず一人一人に部屋を与えて休ませた。

俺はあいつらと違い金を使わない。

リタと結婚する為に沢山の金を貯めていた…問題無い。

とりあえず、落ち着かせるために、

「まず、食事をしようか?」

だが、彼女たちは座りもしなかった。

「とりあえず座ってよ」

ここまで話してようやく座ってくれた。

「さぁ、食事にしよう」

「あの、この食事は誰の物なのでしょうか?私たちの食事が見当たらないのですが?」

1人の少女が床を見てた。

「目の前にあるのが君たちの食事だよ」

「これを食べたら後でお叱りを受けるのでは無いですか?」

「いいから、目の前の食事は君たちのだ、何も言わずに平らげる事」
ようやく彼女達は手を付け始めた。

だが、彼女達は食事中に少し落ち着いたのポツリポツリと話し始めた。

「このスープとってもあったかい」

「あそこから出て来れるなんて思わなかった」

「こんな暖かい食事が死ぬ前に食べれるなんて思わなかったな」

「どうして、こんな優しくしてくれるのかな、、どうして」

聞いていて心が痛かった。

彼女たちは悪人じゃない。

彼女達は辛い思いをした人達だ。

弱い立場で犠牲になった人達。

俺が本来利用して良い人達じゃない。

お金で買ったなんて思わない。

だけど、彼女達の協力がどうしても復讐に必要なんだ。

だから、僕は謝った。

彼女たちは意味も解らずこちらを見つめていた。

俺は自分に起きた事、復讐する事を包み欠かさず話した。

「いいよ。多分これから死んでもただ終わるだけ、だれも悲しんでくれない。最初は体を売らされ娼婦になり、性処理奴隷として売られた、そして最後は廃棄奴隷、、ゴミ扱い、人生で一度も楽しい事なんて無かったし、多分誰からも愛されたりしなかった、だけど、心は壊されなかった..良いよ、手を貸すよ」

俺は何も言えなくなってしまった。少なくとも俺やリタには幸せな人生があった。糞勇者に壊されるまでは、、、だが彼女達にはそれすら無かったのだから。

「優しいねご主人様は」

「僕は優しくない、死にかけている君達に性処理をさせようとしているんだから」

「優しくない人は泣かないよ」

「そんなこと無い」

「でもさぁ、病気を移す為だけに抱く女にこんな綺麗な服をくれてあんな豪華な食事をくれた人なんて居ないよ」

俺は涙が止まらなくなった。

「もう泣かないで良いよ」

「私達で良いなら自由にして良いよ」

沢山慰められるた。彼女たちはもうじき死んでしまうのに、僕なんか比べ物にならない地獄を味わってきたのに。

俺泣きやむと彼女達に約束した。

「貴方達の貴重な時間を少しだけ僕に下さい。多分それは地獄の時間だと思う。だけど、それが過ぎたら残りの人生は貴方達が楽しく生きれるように、笑って生きれるようにする。だから、だから」

「それ以上言わなくて良いよ、、何を言っているんだいもう買っちゃって身も心もご主人様の物だろう」

「ねぁそれってプロポーズみたい、まぁ違うのは解っているんだけどね」

「私ってさぁ病気になる前は娼館のナンバー2だったんだから、性処理位なんでもないよ」

「そうそう、そこのナンバー1は私だけどね」

「泣きながら言うからさぁ、すぐに死ぬような事だと思ったよ。でもね、女としてそれでも良いかなって思っちゃった。それがご主人様に抱かれるだけ?拍子抜けだよ」

「そうそう、ここにいるのは皆んな元は商売女なんだ。気にしないの」

彼女たちは健気に笑う。僕は余計に涙が止まらなくなった。

「辛気臭いのはもう終わり、、、でご主人様は私達にそれを望むの? 自分も死ぬのに」

「泣き虫なご主人様、泣いてないでお姉さんに任せなさい、何でもしてあげるからさ」

俺は女神という者が解らなくなった。何故、リヒトが勇者なのか、何故あんなスキルが存在するのか?少なくともここにいる彼女たちの方が優しく心は綺麗だ。「良い事をしていれば幸せになれる」そんなの総て嘘だ。これが終わったら彼女達には幸せな余生が送れるように、死ぬ時まで何があっても面倒を見る。そう固く誓った。

それからは彼女達と毎日貪るように体を重ねた。

リタは魅了のせいでリヒトと居る事が増えてきたから丁度良い。

「何を悲しい顔をしているの、私たちが何人の男に抱かれていると思っているんだい」

「ごめん…」

「あのさぁアンタはしっかりと人間として扱ってくれた。むしろこっちがありがとうだ。謝るのは筋違いさ」

「そうそう、殴られ蹴られ、ご飯も貰えず、床で寝かされ、毎日何人も相手にしていた生活に比べたら天国だよ…病気じゃ無かったら結婚したい位だよ」

「ほら、また泣く。気にしないで本当に…ご主人様は大事にしてくれるし..これは凄く幸せな行為だよ」

「最後の最後で幸せな気分になれたよ? ..これは別物..うん」

「エッチな事して幸せになれるなんて思わなかったわ..今迄は辛い事ばかりだったのに」

残り少ないい日々を僕の為に使ってくれた彼女達には感謝しかない、謝るのは間違いだ。そう思った。彼女達には感謝を言うべきなのだ。

「みんな、本当にありがとう」

「どうやら吹っ切れたね」

「これからは今までの人生で不幸だった分を僕が埋める。君たちが笑って逝ける様に頑張るからね」

「ご主人様、それプロポーズと勘違いされますよ」

「別に良いさ、俺が死ぬまでならそう思ってくれても構わない…まぁ死んだら会えないけどな」

「ははは、何それ」

俺は君達と違い地獄に行くからな。

リタの心はもう俺から離れていっている、体の関係は続けているが…もう気持ちはリヒトの方に変わっている。

リタは悪く無い「魅了」からは逃げられない…仲の良い夫婦であっても掛けられたら終わりだ。

本来は使えば死刑が確定する…だがリヒトは勇者だから許される可能性が高い。

傀儡になって生きていくリタを見たくない。

なら殺せば良い…だがそれじゃリヒトは同じような事を続けるだろう…

だから、「ごめん」

俺たちだけで犠牲が終わる様に…俺と死んでくれ..

病状が出て顔が崩れてきた者や髪が抜け落ちてきた者も居たが気にせず俺は抱き続けた。

残りの人生を幸せにする。そう約束したからな。

そして一人一人と死にだした。

ケインはその度涙を流したが、彼女達は苦しいにも関わらず崩れた顔でも笑顔で死んでいった

結局、最後の一人が亡くなるまでには一か月もかからなかった。

皆んなが死ぬ時にはケインに礼を言って死んでいった。

「ねぇご主人様、私幸せだよ。だってこんな綺麗な場所で死んでいけるんだもん。」

「こんな夢みたいな生活初めて、、、死ぬ間際に初めて幸せが来たんだね」

「病気になる前に会いたかったな、そうしたらケイン様の愛人位になれたのかな」

苦しいはずなのに、怖いはずなのに皆んなが笑顔で死んでいった。

そして最後の一人は

「ねぇご主人様聞いて?皆んなで決めていたんだけどさぁ、最後の一人がご主人様に伝えると決めていた言葉があるの。それはね、返しきれない程幸せにして貰ったから、私達全員で天国で待っているわ。だからその後も愛してね」

「ありがとう…本当にありがとう」

なんだよ…復讐なんて考えなくても他に目を向ければ良かったのか?

「ほら、泣かないの、全部終わって天国にくるの待っているからね」

「うん」

最後の一人を看取って丘の上埋めてあげた。花屋にあるだけ全部の百合の花を集めて捧げた。

(でもね、俺は天国には行けなんだよ。勇者と聖女を実質殺したんだからな。だけど地獄に行っても君たちの事は忘れない。ありがとう)

最近はリタの口臭が酷くなってきた。

下の方もおり物が多い。

これで、復讐は終わった。

これから君は俺の事なんて忘れていく..

そして、全てがリヒトの物に変わっていく..

それが辛い…だから壊す事にした。

何時も皆で居るから気が付かないんだろうな。

ケイトもソニアもリタもリヒトも物凄く息が臭い。

体臭だって臭いし..体も崩れ始めているよ…

多分、他の男なら警戒して抱かないな..

「世話になったな。四人とも幸せに暮らせよ!」

この後地獄が待っているんだからな…

俺は最後のお金で 丘に小屋を建てた。

彼女達のお墓を守りながら…死を待っている。

病気で倒れ…死の間際に思い出したのは、廃棄奴隷の4人だった。

何だよ…あははは、そうかあの子達への想いの方がケイトやソニアやリタよりも強いや….そんな物だったんだな

復讐心も薄れてしまった。

だけど、「復讐しよう」そう思わなければ…彼女達には会えなかった..

苦痛で朦朧としながらケインは息を引き取った。

この物語の結末は…ケインの復讐を上回っていた。

性病に蝕まれたリヒトは勇者の力を徐々に失っていった。

この世界の女神は処女神…だから性病の治療技術は進んでいない。

更に、女神が嫌うからかリヒトの勇者能力も失われてきた。

そして遂に…魅了のスキルが奪われた。

ケイトやソニアやリタはこの時になって自分の現状をみた。

性病になり心まで欺かれていた、彼女達は、心からリヒトを憎み、拷問を施し殺した。

だが、この殺害は罪に問われなかった。

心を操作する魔法はつかったら殺して良い…そういう法律があったからだ。

本当はケインが移した性病だったが…ケインとは誰も思わなかった。

本当は違うが…自分だけを愛していたケインと浮気ばかりしていたリヒトなら誰でもケインとは思わないだろう。

奴隷商人は口が堅く、「廃棄奴隷」の事は誰にも語らなかった。

そして、その後を残りの財産を貰う事で引き受けていた。

4人の奴隷の埋葬場所に、そのまま埋めた。

そして、その場所には沢山の百合を散りばめた。

死因は孤独死として届けた..

旦那、俺は約束は守ったぜ..しかしこれだけで金貨20枚は貰い過ぎだ。

まぁ俺が死ぬまで墓の管理してやるよ、1年に一度は百合を持って墓参りするさ。

そしてリタたちは

「ケインごめんね…心も体も汚されちゃったよ..もう愛してなんて貰えないけど…謝るから、傍にだけは居させて」

そう言うと、首にナイフを当てて切り裂いた。

ケインのお墓の前で..

ケイトやソニアは無言で..同じ様に死んだ。

死体を見つけた村人は彼女達を哀れに思い、ケインのお墓の横に埋めた。

こうしてこの物語は終わる…

全てが勘違いでありながら….

【FIN】

勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い!何て言えない「誰を愛そうがどんなに汚れようがかまわない! 最後に俺の横にいてくれ!」
パーティーリーダーであり勇者のジョブを持つリヒトが告げる。

「悪いが今日でクビだ」

「そうか、まぁ良いや」

 リヒトとは幼なじみだ。

 「今迄ずっと仲間で支え合いながらやっとここまで来た」俺がそう思っていると思っているのか?

 そんな風に思っているのは、お前達だけだぜ。

 剣聖のケイト

 聖女のソニア

 魔法使いのリタ

 五人揃ってSランクパーティー『ブラックウイング』そう呼ばれていた。

やや中二病な名前だがまぁリヒトは勇者だから可笑しくないな..俺は嫌いだけどね。

確かに最近の俺は取り残されていた。

ジョブの差で成長した四人に能力が追いついていないのは事実だな仕方ない。

だから、別にクビになっても良いと思っていた。

だってそうだろう? 腐ってもSランクパーティーのメンバーなんだぜ、俺も。

此処を出れば、幾らでも次がある。

こいつ等が凄いだけで他のSランクパーティーならまだ通用するし、Aランクまで落とせば恐らく女のパーティーなら体を使っても取りに来るぜ。

その位の価値はあるんだよ。

良く、仲間から追い出されて泣きそうな奴見るけど…自分の価値をちゃんと見ろよ。

高ランクなら…他に行けば良いだけだなんだぜ…

この間もAランクパーティー追放された盾使い見かけて…トボトボ歩いていたからDランクの女パーティー紹介してやったんだわ。

まぁ地味な女が多くて俺の好みじゃ無いからな…

1週間後には「ハーレムをありがとう」ってスゲー感謝されたぞ。

そりゃそうだろう…ゴブリン狩ってようやく生活している女たちが…彼奴が入った事でオーガが狩れるんだぜ。

日給4人で2万の貧乏人が日給5人で80万に早変わり…(解りやすく日本円にしています)

必死で繋ぎ止める…当たり前なんじゃないかな?

「ついて来れないのは分かっているだろケイン」

「そうだな、勇者として大きな舞台に立つんだろう…俺も一度で良い、そこに連れていって貰えないか?」

まぁ形上は辞めたくない振りをするけどな…

此奴の狙いは解っている、リタが欲しいんだろう? だから俺を追放したいんだろう? はっきり言えよ! 女々しいな!

「勇者とし大きく飛躍するには大きな手柄が必要なんだ。残念ながらお前とじゃ無理なんだ。なぁ分かってくれよ、パーティーを抜けてもお前が親友なのは変わりないからな。」

確かにお前は親友だった。

だが、「ある時」から親友と思ってない。

そして、他の女も信用していない。

 俺は恋人であるリタの目を見た。

 彼女ももう昔の優しい目をして居ない。

「私もリヒトの意見に賛成だわ!貴方はもうこのパーティーについていけないじゃない。きっと近いうちに死ぬか大怪我をするわ..さっさと辞めた方が良い…これは貴方の事を思って言っているのよ」

「リタ…そうか…そうだな」

まぁ、そう言うだろうな!

俺と目を合わせないんだからな。

ふと、リタの左手に目が行く。

薬指には見覚えのない指輪があった、これは多分リヒトが買い与えた物だろう。

俺の指輪はもうしていない…まぁ解っているけどね。

他の三人も同じ指輪をはめていた。

まぁそう言う事だ…

俺は親友に彼女を寝取られていた、そう言う事だ。

そんな事は…もうとっくに気が付いていたさ…

「大人しく村に帰って田舎冒険者にでもなるか、別の弱いパーティーでも探すんだな」

「そこ迄は言われたくない….まぁ他のパーティにでも行くさ…」

 こいつは俺とリタが婚約していると知っていて寝取ったんだな。

知っていたよ…

親友だと思っていたのにな..

リヒトは勝ち誇った顔で俺を見ている。

思いっきり、俺をあざ笑っているんだな。

何をしても優秀で、顔も良くて、強くて、おまけに勇者に選ばれた。

そんなお前が、おれは自慢だったんだ。

リタは俺の女だったんだ..他の2人だって俺は好きだったんだ…

だがな、俺にはお前が一番だったんだぞ。

だって心から親友と呼べる仲間だと思っていたんだぜ…

愛より友情の方が大切そう思ってる位にな。

「さようなら、ケイン」

「情けない男だケイン!」

「貴方より!リヒトの方が素敵だわ」

 三人の幼なじみが一斉に罵倒してくる…結構堪えるなこれ..

あのリタまでもが俺を睨み付けていた。

「こんな指輪いらない! もう立ち去ってよ!」

そうかよ…

「解ったよ…」

「余り酷い事言うなよ リタ。ケインだって俺の親友なんだからな」

「そうね。私も言い過ぎたわ。ごめんねケイン」

 言葉が出ない。どの顔して親友っていうんだよ…

もう良いや、どうでも。

「世話になったな。四人とも幸せに暮らせよ!」

「それじゃ、パーティから抜けてくれるんだな!」

「ああ、お前達は世界を救えばいいんじゃない。引継ぎはいるか?」

「要らないから、とっとと行け」

 さようなら俺の仲間たち…

【裏】

だけど、あいつ等…どうすんだ?

武器の手入れは全部俺がしていたんだぜ?

リヒトの剣は「精霊の剣」だけど、七星の砥石に湖の磨き砂を使わないと直ぐに普通の剣になるんだ。

ケイトの剣だって、此奴剣聖の癖に、スピードはあるけど力がないから、簡単に相手が死ぬ様に薄く「毒カエルの油」を塗っていた。

ソニアとリタの杖の宝石も、「星の魔石磨き」で何時も磨いていた、杖って魔石が汚れると威力が落ちるんだ。

多分、これやらないと…多分Bランク以下になるよな…引継ぎ要らないって馬鹿だな。

ソロになった途端、俺の周りは騒がしくなった。

「私達とパーティー組みませんか?…その私ケインさんに憧れていました」

「俺の所きませんか? 結構面良い女もいますよ?」

「ブラックウイングなんて糞だわ…だってリヒトさんのハーレムパーティーじゃないですか? 私達はケインさんの方が良いです…絶対満足させますから」

「誘ってくれてありがとうな! 少しゆっくりしたいんだ…だけど、こんな俺を気遣ってくれてありがとう!」

「「「ケインさん」」」

なぁ解るだろう?

幾ら落ちこぼれでもS級の落ちこぼれ、なんだよ…俺は、言っていて虚しいがな。

毎日頑張って銅貨や銀貨しか稼げない奴らからは俺は成功への切符なんだ。

だってそうだろう?

俺はソロで何とかワイバーンまで狩れるんだぜ…

ワイバーンをそれこそ、5匹も狩れば10年は遊んで暮らせる。

そんな奴、普通の冒険者からしたら涎もんだろう?

だから「ざまぁ」なんてしなくて良いんだよ…普通に幸せに..暮らせるんだからな。

チクショウ…何でだよ…

女々しいぞケイン、女なんて幾らでもいるんだ、何でリタの顔が浮かぶんだ。

この間は「剣姫ルリーダさん」から誘い受けたじゃないか?

まだAランクだが凄い美女じゃないか? なぁあっちに行けば幸せになれるだろう…

なのに…なんでケイトの顔が浮かぶんだ、言っちゃなんだがルリーダさんの方が綺麗だろうが。

金はあるんだ、さっさと女が欲しいなら…買えば良いじゃないか?

さっきの獣人の女なんか胸が大きくてドストライクだろう?

奮発してエルフだって手が届くだろう? 手持ちじゃ足りないが…S級の仕事2回すれば買えるじゃないか?

あれ、どう見ても凄い美少女じゃないか…なぁ…なんでソニアが良いなんて思うんだよ。

お前を捨てた女達じゃないか…なぁ。

はぁ…解っているさ…

時間が長すぎたんだよ…一緒に過ごした時間が。

子供の頃から5人一緒に居たんだ…他に友達何て出来ない位一緒にいたんだ。

酷い話、リタじゃなくても良かった、ケイトでもソニアでもな…誰か1人で良い、傍にいて欲しかったんだ。

親友で幼馴染で…一緒に馬鹿やれて、時には笑って、時には殴り合う…そんな奴居ないわな。

幾ら「漆黒のケイン」なんて呼ばれてよ…引く手あまたでも幼馴染の女は3人しか居ない…そしてあいつ等はリヒトの者。

どんな凄い奴隷商でも「幼馴染」は売ってないんだ…

引き摺りすぎだ….な。

お金があったから、暫く冒険者を休むことにした。

このままじゃ終わってしまいそうだから…ギルドの酒場で酒を飲み、新人達と話した。

案外、昔の自分達を見ているようで…良いな。

ブラックウイングは遠征専門、たまにしか帰って来ない。

そう言えば、あいつ等…何しているんだ…

何となく気になった..だから受付で聴いてみた。

「ブラックウイングの皆さんですか? オークキングの討伐にいかれてから帰られていません」

「それ何時からですか?」

「もう2か月になります…多分、遊んでいるんじゃないですか? S級なんですから心配してませんよ」

あははははっ終わったな。

「ざまぁ」なんて必要ない…もう終わっている。

今のあいつ等はB級だ..つまり逃げる事すら出来ずに負ける…リヒトは殺され、3人はめでたく苗床生活だ。

笑っちまうぜ..なぁ…うん..おいお前何を言おうとしているんだ? おい。

「心配だから、追依頼受けて良いですか? 彼らが成功して居たら報酬は要りませんから」

おい、どうでも良いだろう? 嫌いな奴はもう死んで..女は苗床..救出しても..恐らく。

「確かに遅すぎます..それじゃお願いします」

何でだよ..

俺はオークの住む洞窟に来た。

しっかりと手入れの行き届いた剣に薬草…準備は完璧だ。

この状態で初めてS級..まぁ俺はギリギリだけどな..

ちゃんとやれば..オークキングならどうにかなる…

片っ端からオークを倒し、収納袋に突っ込んでいく…

そして、奥に..居た..オークキングだ..そしてその近くにケイトにソニアが口から涎を垂らして下半身から血を流して倒れている。

リタは涎をたらしながら「うわううっううう」正にやれていた。

「俺の幼馴染に触れるんじゃねー」

怒りに任して剣を振るった。

オークキングは話す事も無く…首を跳ねられ死んだ。

俺は3人を見た…生きていた。

3人がこの状態なら…もうリヒトは死んでいる。

3人に慌ててポーションを掛けた。

「あううぅあー」

「ふぐうううケインあはははは」

「あははははケインがあはははは」

運よく、オークがつかう荷車があったからそれに縛ってのせた。

倉庫にある宝やガラクタを詰め込むときに「精霊の剣」があったから、あの死体のどれかがリヒトだったんだろう。

俺が荷車で走ると…周りが驚いた顔になった。

そりゃそうだ…狂った女でオークの汁だらけの女を載せているんだ目立つな。

「我慢してくれ」

「あうあはははケイン」

「あうううケインやん」

「ケイン..リフトは..」

冒険者ギルドにつき受付をした。

オークキングの頭とオーク、その他の素材を渡し..振り込みで対応を頼んだ。

「それで、その人達は..その」

知っている、本当はこの状態なら…殺してやるのが情けだ。

だから、駆け出しの冒険者ならいざ知らず、ベテランは頭が狂っている苗床女は殺す。

意識が保っている苗床女にはどうするのか聞いて、「死にたい」と言ったら殺す。

「生きたい」と言ったら、連れ帰る。

最も、苗床女も戦利品だから…持って帰った場合は「奴隷」になるから売るのも自分の物にするのも自由だ。

ちなみに余談だが…この権利の為に若い男の冒険者は…低レベルで挑んで死んでいく者も少なくない。

連れ帰ってしまった場合は奴隷にするしかない…しかも奴隷には世話をする義務が生じる。

「終身奴隷でちゃんと世話をします」

「そうですね..ううっそういえばその子達…幼馴染でしたね…気を落とさずに頑張ってください」

「まさかケインさんが俺たちのパーティーに入ってくれるなんて思いませんでした」

「良いんだ..まぁ俺も訳ありだからな」

そう、俺はCランクのパーティー「ドラゴンの牙」に入る事にした…条件付きで。

「しかし、驚きましたよあれ..女二人差し出すなら入るって条件」

「そうそう、ソアラもターニャも驚いてたな…目をグルグル回して「ケインさんなら良いか」とか「仕方ない」とかうわ言の様にいっていたし」

「まぁ、あいつ等、ケインさんのファンだからそのままでもいけましたけどね」

「馬鹿言うな…お前ら、あいつ等好きだろう? 大丈夫だぞ、俺は仲間の女に手を出す様なクズじゃない」

「そうですね、要は自分が依頼を受けている間、その、ケインさんの幼馴染の世話を女2人にさせる..そういう条件だなんて思いませんでした…ケインさん口数が少ないんですよ」

「面目ない」

「いいっすよ..あいつ等、丁度実力が上がらず冒険者辞めるかどうか考えていて..だったら解散しちまおうかななんて思ってたんだから」

「ほう、追放じゃなくて解散か?」

「可哀想でしょう?」

「お前凄く良い奴だな…御礼にドラゴンの牙を直ぐにAランクまで押し上げてやる」

「有難うございます」

大好きだった幼馴染は真面に喋れない。

あそこはガバガバでお尻もガバガバで糞尿も垂れ流しだからオムツをしなければならない。

食べ物を食べる事もままならないから..旨くスプーンで流し込むか口移し。

この介護が死ぬまで続くんだ…

だけど..俺は頭が可笑しいのかな..どんな美女と結婚するよりも今が楽しい。

偶に少し真面になって抱きしめて貰える時が最高に幸せに感じるんだ..

そう言えば何処かの英雄が言っていた…

「誰を愛そうがどんなに汚れようがかまわぬ! 最後に俺の横におればよい!」

今ならその気持ち凄く解るよ。

勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い! 悪夢からの目覚め 【完結編】
パーティーリーダーであり勇者のジョブを持つリヒトが告げる。

「悪いが今日でクビだ」

「そうか、まぁ良いや」

 リヒトとは幼なじみだ。

 「今迄ずっと仲間で支え合いながらやっとここまで来た」俺がそう思っていると思っているのか?

 そんな風に思っているのは、お前だけだぜ。

 剣聖のケイト

 聖女のソニア

 魔法使いのリタ

 五人揃ってSランクパーティー『ブラックウイング』そう呼ばれていた。

やや中二病な名前だがまぁリヒトは勇者だから可笑しくないな..今となってはこの名前も虚しいな。

確かに最近の俺は取り残されていた。

ジョブの差で成長した3人に能力が追いついていないのは事実だな仕方ない。

だから、本当にそれなら、別にクビになっても良いと思っていた。

だってそうだろう? 腐ってもSランクパーティーのメンバーなんだぜ、俺も。

此処を出れば、幾らでも次がある。

こいつ等が凄いだけで他のSランクパーティーならまだ通用するし、Aランクまで落とせば恐らく引くてあまただ。

その位の価値はあるんだよ。

だがよ、納得いかない事もあるんだぜ。

「ついて来れないのは分かっているだろケイン」

「そうだな、勇者として大きな舞台に立つんだろう…俺も一度で良い、そこに連れていって貰えないか?」

一応こう言って置いた方が良いだろう。

此奴の狙いは解っている、リタが欲しいんだろう? だから俺を追放したいんだろう? リタだって魔法使いだ付いていけてないよな?

「勇者とし大きく飛躍するには大きな手柄が必要なんだ。残念ながらお前とじゃ無理なんだ。なぁ分かってくれよ、パーティーを抜けてもお前が親友なのは変わりないからな。」

親友は? 虚しい言葉だな。

他の奴はどうなんだ。

 俺は元恋人であるリタの目を見た。

 彼女ももう昔の優しい目をして居ないし少し濁っている。

「私もリヒトの意見に賛成だわ!貴方はもうこのパーティーについていけないじゃない。きっと近いうちに死ぬか大怪我をするわ..さっさと辞めた方が良い…これは貴方の事を思って言っているのよ」

「リタ…そうか…そうだよな」

まぁ、そう言うだろうな!

濁った眼しやがって。

ふと、リタの左手に目が行く。

薬指には見覚えのない指輪があった、これは多分リヒトが買い与えた物だろう。

俺の指輪はもうしていない…そうだろうな。

他の三人も同じ指輪をはめていた。

まぁそうだろうな…

俺は親友に彼女を寝取られていた、そう言う事だ。

「リタ…婚約は解消で良いんだな」

「….」

「君の口から聴きたい」

「もう、貴方を愛していない」

そんな事は…そう言うだろうな…

「大人しく村に帰って田舎冒険者にでもなるか、別の弱いパーティーでも探すんだな」

「俺は自由にさせて貰う…」

 こいつは俺とリタが婚約していると知っていて寝取ったんだな。

何でだよ…

親友だと思っていたのにな..馬鹿野郎。

リヒトは勝ち誇った顔で俺を見ている。

思いっきり、俺をあざ笑っているんだな。

何をしても優秀で、顔も良くて、強くて、おまけに勇者に選ばれた。

そんなお前が、おれは自慢だったんだ。

リタだけなんだぞ、俺が付き合えるのはよ。

ソニアは聖女、ケイトは剣聖…二人とも俺が好きだった。

だけど、聖女も、剣聖も勇者と居るのは決まっていて、将来は結婚する習わしがある。

だから、一晩だけ契って別れたんだ。

「これでさようならです…私の貴方へ思いは捨てました…此処からはもリヒトの物になります」

「私も同じだ…剣聖に生まれた自分が恨めしい」

そこから二人はお前の物になったじゃないか?

法律は絶対だからな…

そんな俺にリタは…

「私は魔法使いだから…大丈夫だよ…ずっと傍にいるからね」

そう言ってくれて、お前の邪魔にならないように出て行く話もしていたんだぞ…

「さようなら、ケイン」

「情けない男だケイン!」

「貴方より!リヒトの方が素敵だわ」

 三人の幼なじみが一斉に罵倒してくる…結構堪えるははこれ..

あのリタまでもが俺を睨み付けていた。

「そんな目で見ないで、もう立ち去ってよ!」

「解ったよ」

「余り酷い事言うなよ リタ。ケインだって俺の親友なんだからな」

「そうね。私も言い過ぎたわ。ごめんねケイン」

 さようならだ…

【裏】

リヒトは本当に馬鹿だな…何で魅了なんてスキル使うんだよ。

それが解ったら、死刑になるんだぞ、それは勇者でもお構いなくな。

俺は既に、ギルドへ通報した…

流石に、最初はだれも信じなかったぜ…

だがな、お前は馬鹿なんだよ、酒を飲んでいる時に自慢しちまったんだ「魅了のスキル持ち」だってよ。

既に、俺が調べて貰うよう依頼を掛けた後に..

そりゃ、金になるんだからちゃんと報告すだろう..

「俺は魅了が使えるから、王女だろうとどんな女でも落とせる」

馬鹿だな本当に…自慢したのが運のつきだ。

そのままギルマスに話がいって、お前は勇者だから此処で裁けないから、王宮で裁かれるんだ。

知っているか? 

お前みたいなクズが多いから、「魅了」の見分け方ってあるんだぜ。

簡単なのは目が曇っているかどうか? 目の焦点があっているかどうか?だ。

これはだけど100%じゃない。

だが、あれだけ傍に居てリタの目を見てきた俺は誤魔化されない。

リヒト達の所へ使者が来た。

「勇者リヒト殿、そなたの活躍は王宮迄知られておる…褒美をとらすゆえ来られよ…」

「やっぞ」

「流石リヒト…勲章でも貰えるのかな?」

「凄いなリヒト」

「リヒトやったね」

リヒトたちは喜んで王城に行った。

俺は、訴えた人間として立ち会わなければならなく王城に呼び出しが掛かった。

「此処でしばし待たれよ」

俺は勇者を訴えた…もし間違っていたら首が飛ぶ。

ある意味拘束でもある。

「ここは謁見室である、勇者と言えど武器は持ち込めない…こちらで預かろう」

「大切な剣です…お願い致します」

全員の武器をクラークで預かった。

「勇者リヒト、よくぞ参られた」

「はっ、お招き頂き有難うございます」

リヒト他3名は膝をついた。

「実はな、我が娘シャルロットがお主に逢いたいと申しておる…悪いが勇者以外は席を外して貰いたい」

やった、もしかしたら、俺が王族の婚約者候補になるのか…

リタ達三人は敵でも見るかの様な目で王を睨みながら席を外した。

「シャルロット…お主が会いたがっていた勇者リヒトだ…存分に顔を見よ」

「私はどうすれば?」

「ああっ、リヒト殿は動いてはならん、今日は顔見世だ…王族はしきたりに煩いのでな」

「はっ」

めんどくせーな…まぁ王族の決まりじゃどうしようもない..

「リヒト殿 私は殿方の瞳が好きなのです…見つめても良いですか?」

「シャルロット様の様に綺麗な方に見られるなら光栄でございます」

「シャルロット…どうじゃ、リヒト殿は」

「はい、お父様黒でございます」

「そうか、そうか..ではリヒト殿、褒美じゃ受取れ..勇者リヒトを殺せ..生かして返すな」

その瞬間、大勢の騎士がなだれ込んできた、玉座の後ろからは弓兵が弓を射かける。

「たばかったな..あっ」

聖剣を持ってないリヒトは弓で射貫かれ…数人を殴るも多勢に無勢…最後は心臓を貫かれ死んだ。

昔の勇者が「魅了」を使い、王女すら自分の物にし食い物にしたので…

それを見破る「看破眼」というスキルの存在を王族や貴族は隠していた。

これは鑑定出来ない物すら見破れる。

シャルロットはこのスキルの持ち主だった。

「いやーリヒト!」

「リヒトを返して..」

「リヒトが死んだら生きていけない」

三人は舌を切り自殺した….

「思い出せば、今迄が悪夢みたいでしたわ」

「ソニア、犬にかまれたと思って諦めようよ…おかげでこうして自由になれたんだからさぁ」

「そうだな、こうでも無ければ、剣聖や聖女に自由はなく、今度は貴族や王族の妻にされていたんだからな」

「ケインは気にしないでくれるよね?」

「気にするぞ…本当に死のうと思ったよリタが指輪を外した時から」

「嘘、ごめん…」

「冗談だよ…魅了じゃ仕方ない」

「そういう冗談は駄目!」

「ごめん」

「おい、リタばかりズルいぞ、私達の方がケインはご無沙汰だ」

「そうですわ…貴方達は、人の悲しい気持ちも知らないでイチャイチャともう..暫くは私とケイトで独占させて頂きます」

勇者が魅了を使った事が解り…リヒトは処刑された。

魅了は王族すら従えるスキルの為、手に入れたら申告、そして使わない様に封印するルールがある。

使う前なら、封印処置で済むが、使った後は、死刑以外の刑はない。

実際に昔、勇者でなく王子に宿った時も…使ってしまい死刑になった。

今の時代には魔王はいないので勇者が居なくてもさして問題はない。

問題は、ソニアとケイトだ…聖女や剣聖は..勇者が居ないなら、王族や貴族と婚姻という事もあるが…

彼女達はお手つきである、そしてそれは冒険者達に知れている。

その為、王族や貴族は婚姻が難しい。

その結果、当人達の希望もあり…勇者の悪だくみを見破った報酬として婚姻が認められる事になった。

1週間ほど、舌を噛んだ治療(軽傷)と魅了による後遺症を見終わったら…俺と暮らす事になった。

なぁリヒト…お前は何がしたかったんだ…

恵まれた容姿に勇者のジョブ…幸せが約束されていたのに…

リヒトの悪夢から覚めた俺たちは新しい一歩を歩み始める。

【FIN】